アントキノイノチ
【あらすじ】それでも、遺されたのは未来。
(2011/11/09)


高校時代、永島杏平(岡田将生)は生まれつきの吃音(軽い言語障害)のせいで校内の人気者・松井新太郎(松坂桃李)にからかわれていた。
しかしそれは表立ったものではなかった。杏平の親友・山木信夫(染谷将太)が陰湿ないじめに耐えかね自殺するまでは…。

松井はやがて杏平に悪意をむき出しにするようになる。
そんな中、登山合宿で松井と二人きりになった杏平はふと崖から足を踏み外した松井を突き落とそうとしてしまう。
殺意が芽生えていたのだ。

結局、松井を助けた杏平。松井は周囲に「自分が杏平を助けた」と吹聴するが、山岳部の顧問教師が松井を助ける杏平の写真を文化祭で飾ったことで事態は一変する。
教師や同級生たちは松井の悪意や嘘を初めから知っていながら見過ごしていたのだ。

杏平は何も言わない松井に再び殺意を抱き、刃物を向けた…。

それから3年後、高校を中退した杏平はうつ病に悩まされ、心を閉ざしていた。
しかし父・信介(吹越満)の勧めで遺品整理の仕事に就くことになる。
社長の古田(鶴見辰吾)は「荷物を片付けるだけではなく、遺族が心に区切りをつけるのを手伝う仕事だ」と杏平を温かく迎え入れ、先輩社員・佐相(原田泰造)、久保田ゆき(榮倉奈々)らも彼に対して真摯に向き合ってくれた。

ゆきは杏平と同い年だった。
杏平は遺品整理のやり方を教わっているうちに、ゆきの手首にリストカットの跡を見つけてしまう。
さらに別の日、ゆきは仕事中に依頼主の男性と手が触れただけで悲鳴を上げ、激しく震えた。
心配した杏平が仕事帰りにゆきに事情を尋ねると、ゆきは自分が体験した壮絶な過去のことを少しずつ話しはじめるが…。



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