ギネ 産婦人科の女たち
[第1話]
柊奈智(藤原紀香)は聖修大学医学部附属病院に勤務する産科医。産科医不足が叫ばれるなか、聖修大学医学部附属病院も例外ではなく、連日、妊産婦の急患が運ばれてくる。10/14放送
ある夜、奈智は産科医長の君島紀子(松下由樹)と一緒に妊産婦の帝王切開手術を行っていると、「交通事故で負傷した妊産婦の搬送要請」が入る。救急救命士の報告では、妊婦は陣痛を起こしており、既に他の複数の病院で搬送を断られているという。どこの産婦人科も入院患者で手が一杯なのだ。
聖修大学医学部附属病院の産婦人科も例外ではなく、ほかの妊婦のオペやハイリスク分娩が進行していてとても受け入れられる状態ではない。紀子は「受け入れられる状態ではない」と判断し断ろうとするが、ハイリスク分娩の状態が安定していることを確認すると、奈智は独断で引き受けを決める。奈智は急患を受け入れるために院内を走った。
ところが分娩患者の容態が急変する。奈智が急患を受け入れたせいで産科は担当医だけでは医師が足りなくなり、桧口涼子(板谷由夏)たち産科医に緊急召集がかけられる。
翌日、産婦人科のミーティングで奈智の独断が問題になる。病院の顧問弁護士・瀬川一代(内田有紀)は、今回の件で、万が一の事態が発生すれば「1億円以上の高額訴訟になる可能性がある」と注意するが、奈智は動じない。
ミーティングには、初入局してきた新人産科医の玉木聡(上地雄輔)と嶋えりな(本仮屋ユイカ)もミーティングに参加していた。
新人産科医は指導医に付くことになっており、玉木は奈智、えりなは涼子に付くことが決まった。ところが、奈智は玉木を完全に無視する。指導なんて全くない。入院患者の噂話では、奈智の指導を受けた新人は2日間で逃亡したそうだ。一方、えりなは涼子に細やかな指導を受けている。
その日、奈智は「双胎間輸血症候群」の妊婦を担当することになる。双子の胎児の成長に異常が生じるという珍しいケースだそうだ。このままお腹の中にいれば、両方の子が危険な状態になってしまうのだという。妊婦・南友子(酒井美紀)に奈智と紀子は早急な帝王切開の必要性を説明するが、友子は「夫に相談しなければ」と、ひとりで判断できない。奈智と一緒にいた玉木は優柔不断な妊婦に呆れるが、そんな玉木の言動を紀子は一喝した。
それから数日。友子の夫(波岡一喜)が病院にやってきた。ところが、夫は生まれてくる子どもが2人とも後遺症なく健康に成長する確率が10パーセントと知ると死産を希望する。夫の言葉を隣で黙って聞いている友子に、奈智は「どんな子どもでもお腹にいるのは貴女のお子さんです」と命の重さを訴える。奈智の言葉に南の夫は、「無責任なことを言うな」と声を荒げた。その様子を見た紀子は「手術は明日でも大丈夫だから、夫婦でもう少し話をして決めるように」とその場をまとめた。
患者と別れた後、奈智のあまりにも「生」に執着する姿勢に、過去に大きなトラウマがあるのではないかと紀子は奈智を心配して声をかけた。さらに、奈智の言うことは正論だけど、夫婦間の問題に対して医師の考えを押し付けるのは傲慢だと指摘する。「…でもそれって、人殺しですよね」黙って友子の話を聞いていた奈智はつぶやいた。その言葉を聞いた紀子は奈智を追いかけると、夫婦が出産を決めたら奈智が執刀することを許可する。隣にいた玉木にも「珍しい手術だからしっかり勉強しなさい」と言葉をかけた。
休みもとれず、食事も満足にできない環境、指導医はなにも教えてくれない…。玉木は名札を床に叩きつけると、病院を出て行ってしまう。玉木の名札を拾った奈智は、それをゴミ箱に捨てた。「あ〜あ」その様子を見ていた涼子は声を漏らした。
友子と夫との面接で、夫は死産を希望する。ところがそれまで黙っていた友子が、突然、手術を希望したのだ。「離婚してでも産む」という友子の決意に夫は折れた…。手術は今日の15時から行われることが決まった。
一方、自宅のマンションに帰った玉木が煙草を吸うためにベランダに出ると、向かいのアパートで洗濯物をたたんでいた妊婦が苦しんでいる様子が目に入る。
急いでアパートに行ってみると、その妊婦は破水している。ところが玉木が救急車を呼ぼうとすると、その妊婦は「お金がないから貴方が助けてほしい」と自宅出産を頼んできた。彼女は外国人で健康保険に加入をしていなかったのだ。さらに妊婦は突然発作を起こす。激しく痙攣をして、口から泡を吹き始める。その光景に一度は逃げだす玉木だったが、思いとどまると、携帯電話で奈智に助けを求めた。奈智は妊婦が舌を噛まないように処置を施す指示を玉木に出すと、救急車で聖修大学医学部附属病院に運んでくるように指示した。
聖修大学医学部附属病院では、友子の手術と玉木が助けた妊婦の分娩が同時間に行われていた。奈智の執刀した友子の手術は成功する。
一方、玉木の助けた妊婦は大量出血を起こす。妊婦の赤ちゃんは産まれたものの自発呼吸をしていなかった。赤ちゃんの自発呼吸を促す処置を涼子が担当した。さらに妊婦の脈拍が低下。玉木が心臓マッサージを施すが脈が戻らない。
奈智と一緒に友子の手術を担当していた紀子は、その様子を見て、奈智に玉木のもとに行かせる。奈智は玉木を押しのけると蘇生術を施す。すると脈拍に変化が…。
その時、赤ちゃんも自発呼吸を始め、産声を上げた。
奈智に押しのけられ、壁に激突した玉木は、妊婦と赤ちゃんが助かったことを確認すると意識を失う。目には涙が溢れていた…。
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第1話
大学病院の産婦人科。
5年目の産科医である。
あるトラウマから患者を救うこと以外に興味がまったくない。
無口でほとんど笑わない。
大学病院勤務の新人産科医。
優秀だが生意気。
親の病院を継ぐことになっている。
産科医。
研究が命。
奈智とは同僚である。
病院顧問弁護士。
トラブルメーカーの奈智に対して反感を覚えている。
妊婦。
奈智の優しさに気づく。
奈智に信頼を寄せているが・・・。
美和子の夫。
子供は既に二人いる。
惣菜店の店主。
産科医長。
既婚者。出産を諦め出世してきた人物。
婦人科医長。
変人だがクールでメス裁きは天下一品。
新人産科医で玉木と同期。
嶋病院長の一人娘。
泣き虫である。
産科医、医局長。
よく愚痴を言う。出世は遅い方。
子煩悩である。
美和子と慎一の娘。
産科医、主任教授。
医局員を見守っている。
一代となにか関係があるとか・・・。
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