モップガール
[第3話]
根岸小百合(宝生舞)議員の熱烈な支持者であった老人が死亡した。遺品整理を終えた桃子(北川景子)と将太郎(谷原章介)たちが会社に戻ると、テレビでは小百合と藤井龍平(上杉祥三)議員が記者会見を生中継していた。小百合は介護施設をめぐる汚職疑惑の渦中にあって、身の潔白を釈明する会見を開いていたのだ。10/26放送
突然、会見中に小百合の頭上に照明が落下し、頭を強く打った小百合は死んでしまう。小百合の頭上にあった照明器具から計画殺人をにおわせる仕掛けが発見され、これが計画的な殺人だったことが判明する。
事故現場清掃に向かう桃子と将太郎は、殺人現場で小百合の秘書・平島佳代(小西美帆)と小百合と対立していた西園寺蘭子(片桐はいり)議員に出会う。
そんなとき、蘭子のバッグから殺害に使われたと見られる導線の一部が見つかった。 小百合と対立状態にあった蘭子は第一容疑者に挙げられている。警察に連れて行かれる蘭子…。
その夜、将太郎から「現場に小百合の議員バッジが落ちているはずだから探して来い」と言われ、桃子は再び事件現場へ向かう。将太郎の言うとおり、確かにバッジは落ちていた。ところが、そのバッジを手にした次の瞬間、また、時間が逆戻りしていた。
いつもの耳鳴りがして、気づくと小百合が殺害される日の朝に戻っていたのだ。
「西園寺蘭子に殺人をやめさせなきゃ!」
事件を未然に防ぐために、桃子は蘭子がいる料亭へ急ぐが、そこへ意外な人物が現れる。現れたのは小百合だった。
料亭に入りたくてもお金が無くて門前払いをされた桃子は、将太郎に助けを求め、見事、料亭に忍び込んだ。
なんと、藤井は蘭子と小百合の双方と不倫をしていたのだ。バレないように、藤井はふたりの部屋を行ったり来たりしていた。藤井と小百合の話を聞いて、桃子と将太郎は小百合が本当に汚職に手を染めていたことを知る。
汚職疑惑の黒幕は藤井だった。藤井は小百合をスケープゴートにするために介護施設から不正に受け取った金の一部を小百合に渡していたことを知る。
「蘭子はその口封じのために小百合を殺したに違いない…」桃子は将太郎と一緒に記者会見会場へ侵入し、照明器具の仕掛けられた細工を確認した。
「どんな理由があっても人を殺してはいけないんだ…」
桃子は照明器具に細工した証拠を持って、蘭子に殺人を思いとどまるように説得しに走る。
ところが蘭子は「あんな女のために一生を棒に振ったりはしない」と鼻で笑う。桃子は蘭子のカバンを開け、照明器具に仕掛けた証拠品の導線を見せ付ける。しかし、蘭子はそんなものを入れた覚えはないという。
もしかして、蘭子は犯人ではないのか!?
「あなた、根岸の回し者ね!捕まえて!!」小百合の回し者と勘違いされた桃子は、慌てて逃げ出す。そんな桃子を将太郎が助け出した。
「西園寺蘭子は根岸小百合を殺していないかもしれない…」桃子が混乱していると、通路の奥で佳代と藤井が密談している現場を目撃する。その会話で、会見が小百合の自作自演だったことを知った。
小百合は自分が怪我をすることで世間の同情を集めて、さらに蘭子に汚名を着せようと考ええいたのだ。仕掛けのリモコン・スイッチを押す佳代は、密かに小百合を殺して、その罪を蘭子に被せて、小百合と蘭子を政界から失脚させようと目論んだのだった…。
――どんな理由があったって、人を殺してはいけない。
会見が始まる。会場の後方で、佳代は照明の仕掛けを作動するスイッチを押す、が、何度押しても仕掛けが作動しない。焦る佳代。実は将太郎が細工を壊して照明が落下しないように細工をしたのだ。
「どんな理由があっても、人を殺したらダメです」
桃子はありったけの想いを込めて佳代に訴えた。逃げようとする佳代を制する桃子と将太郎。佳代は「政治を《弱い者を助ける》本来の姿に戻したいという正義感に従って動いただけだ」と言い張る。
「佳代さんがするべきことは小百合さんの殺害じゃなく、小百合議員に本当のことを話させることじゃないですか?」
桃子の言葉に、小百合の正義感が奮い立った。小百合の会見最中に、突然、佳代は小百合に詰め寄って、小百合が不正献金を受け取っていたことや藤井との不倫関係を暴露したのだ。慌てて取り乱したのは小百合だった…。
小百合は福祉問題に熱心なフリをして、正義感に燃える佳代を利用し、実は自らの出世のために佳代を利用したのだった。政界のためには資金が必要…だから、藤川と手を組み汚職にまみれたのだ。
社会の弱者を守る議員になることが夢だった佳代は、小百合の正体を知って許せなかったのだ。
桃子のドタバタで殺人事件は未遂に終わった。しかし、学生時代から続いていた小百合と佳代の友情は破綻してしまったのだ。
「いつか許し合える日が来るといいですね」
桃子はふたりの友情がもとに戻る日が来ることを祈った…。
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キャスト
長谷川桃子(はせがわももこ) / 北川景子(きたがわけいこ)天然系で聞き間違いや言い間違いは日常茶飯事。勝手な思い込みで行動してしまうので、誰かに迷惑をかけることもしばしば…。でも、見た目はナイス・スタイルの美女だから実に惜しい!
本当の目標はウェディングプランナーだった。だから総合商社「エンジェル・ライフコミュニケーションズ」に就職したが、持ち前のおっちょこちょいぶりで、あっという間に関連会社の葬儀社「リトル・エンジェルズ」へと左遷されてしまう。
そんなぶきっちょな桃子だが、本当は大病院「長谷川ウィリアムズ記念総合病院」院長の娘なのだ。
ある時、死者の遺品意触ると時空を超えて過去に戻る、タイムスリーブする能力に目覚める。そして、不幸にも死んでしまった彼らの命を救うために自らの使命を感じる(!?)ようになる。
大の筋肉フェチで、自らもトレーニングに励むが、結果は今ひとつだ…。桃子の上司である大友課長との毒舌の混じるかけあいは絶妙だ!
大友将太郎(おおともしょうたろう) / 谷原章介(たにはらしょうすけ)
葬儀会社「リトル・エンジェルズ」特殊清掃課の課長。イケメンで頭脳明晰なのに残念!すごい毒舌家。カッコイイけど運動が大の苦手なところもイマイチ…。
外国人女性限定の女好き(!?)という変わった好みの持ち主で、桃子(北川景子)に対する毒舌は見ものだ。しょっちゅう対立つしているわりには、桃子には欠かせない協力者となっていく…。
正確は相当歪んでいる気がするが…やっぱりハンサムで目が離せない。
若山朗(わかやまあきら) / 高岡蒼佑(たかおかそうすけ)
葬儀会社「リトル・エンジェルズ」の頼れる社員。営業担当。
とにかくハートが熱いぞ!!体育系のテンションの高さは時として周囲をドン引きさせることも。
スポーツマンにありがちなせっかちで単純な正確。野生の感か(!?)直観に優れていて、他人の嘘は素早く見抜く能力の持ち主だ。
今はまっとうな社会人だが、昔はバリバリの元暴走族・特攻隊長!!
大河内日奈(おおこうちひな) / 浅見れいな(あさみれいな)
桃子(北川景子)の高校時代から腐れ縁が続く(!?)友人。
超忙しい週刊誌の編集部で正社員を目指し、ただ今バイトで検討中!
明るくて誰とでもコミュニケーションがとれる社交家。派手なファッションから遊び人に見られることも…。
桃子のよき理解者でお姉さん的存在だ。
横内淳(よこうちあつし) / マギー(まぎー)
池ノ浦署の警部補。白い扇子をいつも持っている。葬儀社「リトル・エンジェルズ」と馴染みの関係にある。上には弱いが下には威張る性格がなんとも…。
中村環(なかむらたまき) / 渡辺夏菜(わたなべなつな)
葬儀社「リトル・エンジェルズ」社長・東(佐藤二朗)の姪っ子。高校生。
「リトル・エンジェルズ」にバイトに来ている。
どこをどう間違えたら東の姪(!?)なのか、顔も性格もスタイルもまったく似ていない。将太郎(谷原章介)もビビる毒舌を吐くこともある、ある意味スゴイ少女だ。
謎の女性 / 堀まゆみ(ほりまゆみ)
12年前、交通事故で桃子(北川景子)を救助するも、自らが助けて亡くなってしまう。
桃子に謎の言葉を残して死んでしまった謎の女性だ。
片岡未樹(かたおかみき) / 池津祥子(いけづしょうこ)
葬儀社「リトル・エンジェルズ」の社員で経理担当。めったに笑わない、まさに"経理のオバちゃん"という言葉がピッタリの地味女。
でも、その気になれば、ものすごい美人に変身する。「女って怖いねえ…」彼女を見ていると、本当にそんな気になってくる。
人生の酸いも甘いも知り尽くした魔性の女タイプだ。
東重男(あずましげお) / 佐藤二朗(さとうじろう)
葬儀社「リトル・エンジェルズ」の社長。
正義感のある人物だが、長いものには巻かれる。明るくて押も強いところは、さすが社長だ。どうみても仕事をしていない(!?)が、どこか憎めないお得なタイプ。
長谷川隆冶(はせがわりゅうじ) / 本田博太郎(ほんだひろたろう)
桃子(北川景子)の父。大病院「長谷川ウィリアムズ記念総合病院」の院長。かっこいい伯父様タイプ。医療の腕も確かだ。
「ウェディング・プランナーになる!」といって、家を出てしまった桃子をとても心配している。
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