円楽さん訃報、落語界に衝撃走る。楽太郎も「断腸の思い」と

三遊亭円楽さんの突然の悲報は30日、落語界に大きな衝撃となって伝わった。

円楽さんとは50年以上の付き合いで、ともに「笑点」を放送開始時から支えてきた落語芸術協会会長の桂歌丸(73)は横浜市内の自宅前で「びっくりした。ちょうどきょう(30日)お見舞いにうかがうことになっていたので、会わずじまいになっちゃった」と突然の訃報にショックを隠さなかった。

円楽さんが20歳、歌丸が17歳ごろからの付き合い。

「笑点」で互いに「ウマヅラ」「ハゲ」とやり合い、歌丸の座布団を取り上げた円楽さんが「あぁ愉快、愉快。ガハハハ」と笑うのがお約束。「笑点」の顔であり"日曜日の顔"だった。

円楽さんから司会を引き継いだのは3年前。「アドバイスなんてなかった。"歌さん、後は頼んだよ"とそれだけ。大ざっぱな人ですから。落語以外は不器用で、本番中に居眠りしたこともあった」と笑みをこぼして人柄をしのんだ。

また来年3月に六代目三遊亭円楽を襲名する落語家、三遊亭楽太郎(59)は、仕事先の福岡県で訃報に接し、「師匠の急変に間に合わなかったことが弟子として断腸の思い」と悲痛な胸の内を吐露。

自身がプロデュースする落語祭「博多・天神落語まつり」のため福岡滞在中の楽太郎は、師匠の最後に立ち会うことができず、「この度の師匠円楽の訃報に接し、只々悲しい思いをしています」と悲しみのコメントを発表した。

「師匠の急変に間に合わなかったことが、弟子として断腸の思いです。六代目の襲名も決定し、来年3月の円楽襲名に師匠である五代目がいないこと、寂しさと重い責任を感じています」と無念さをにじませた。

一方、60年代の演芸ブームで、古今亭志ん朝(故人)、春風亭柳朝と「四天王」と称されたよきライバルだった、立川談志(73)は現在、糖尿病で年内の仕事を休止中のため文書でコメントを発表。「一緒の時期に入門し、共に若い時代を過ごしました。残念です…」と無念さをにじませた。(松野)


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