崖っぷちの押尾学被告に懲役6年求刑!! 苦し紛れの弁護に法廷からは笑い声も!?
(09/14)

合成麻薬MDMAを一緒に飲んで容体が急変した飲食店従業員、田中香織さんを放置して死亡させたとして、保護責任者遺棄致死など4つの罪に問われている元俳優・押尾学(おしおまなぶ=32)被告の裁判員裁判第7回公判が14日、東京地裁で行われた。

今日の裁判では、検察側の論告求刑と弁護側の最終弁論が行われるため、押尾被告が最後に何を語るのか注目された。

検察側は論告で、
「犯行は極めて悪質。ドラッグ・セックスを日常的にしており、その危険性を十分認識していながら、自己保身のために田中さんを見殺しにした身勝手な動機に同情の余地はない。薬物事犯については再犯の恐れが強く、薬物への親和性も認められる。薬物蔓延防止の観点からも厳罰が必要。被告は反省の情を欠いていると言わざるをえない」
とし、厳罰を求めた。

裁判員らは、手元の資料をめくりながら、検察側の主張に同調するように時折うなずいていたという。

また、MDMDAの持ち主については、
「押尾被告が(田中さんに)譲り渡したのは明らか」
とし、論点となっている、「きたらすぐ、いる?」というメールの意味については、
「MDMAが欲しいか?という問いかけである。ドラッグ・セックスに使うつもりでMDMAを持っているという表現で、モノの要否を尋ねる表現であることは明らか。"いる"という返信は"もらう"という意思表示である」
とし、押尾被告の、
「興奮するための言葉遊びだった」
という説明を、
「論理のすり替え」
だと主張した。

そして検察は押尾被告に対して懲役6年を求刑した。
その瞬間、押尾被告は動揺したのか、後ろにいる弁護人に話しかけ、弁護人は励ますように押尾被告の方に手をかけたという。

続いて最終弁論が始まった。

弁護側は、
「田中さんは自宅からコカインや吸引道具が押収されており、若い頃から違法薬物とのつながりがあり、暴力団とのつながりもあって、薬物を常用していた」
と田中さんと薬物の親和性を指摘。

「田中さんは"新作の上モノ"のMDMAを持参しており、田中さんが自ら持参した薬物を自発的に服用した」
とこれまでの主張通り、田中さんは自発的な行為で死亡したことを強調した。

問題の「きたらすぐ、いる?」メールについては、
「押尾さんの表現は英語的で、言葉の遊びからお互いの興奮度を上げるということも考えられる」
と説明。

この説明には、法廷内からは笑い声が漏れたという。

「押尾さんは適所、適切な心臓マッサージ、人工呼吸をした。非常用ボタンの位置も意味も分からず、遺棄罪すら成立しない」
とし、押尾被告が、
「田中さんを助けることができず、毎日冥福を祈っている」
と情状を求め、
「執行猶予1年6月、執行猶予4年から5年に処するが相当」
と主張した。

最終弁論が終わり、最後に押尾被告が、
「私は田中さんを見殺しにするようなことは絶対にしていません。私はそのような人間ではありません。昨日(法廷で)話したことが真実です」
とはっきりとした口調で意見陳述をし、裁判は結審。

16日に終日評議があり、判決は17日に言い渡される。(伊原)


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