ニノアカデミーはナシ、キムタクV6岡田は辞退

23日、第79回米アカデミー賞の各賞ノミネートが発表された。

「硫黄島からの手紙」の嵐・二宮和也(23)は選外。「あるいはノミネートも?」といった△評価が事前にされていただけでも評価されるべきだろう。

しかし、ニノや他のジャニーズメンバーにとって、映画出演はなかなかに「難しい」仕事でありつづけるようだ。

翌24日発表された「第49回ブルーリボン賞」主演男優賞にノミネートされたSMAPの木村拓哉(34)とV6の岡田准一(26)は、ノミネート段階で賞の辞退を発表。ジャニーズ事務所は「同じ事務所内のタレント同士で賞を争うのは本意ではない。日本国内の賞レースには今後も参加する可能性は極めて低い」とのリリースを出している。

ブルーリボン賞では、木村、岡田を含めた5人から賞を選出したというが、ともあれ渡辺謙が最優秀賞に決まっている。

キムタクは昨年12月発表の日本アカデミー賞でも優秀主演男優賞をノミネート段階で辞退。このときは03年にSMAPがレコード大賞の候補に挙がった際と同様、「タレントに優劣をつけない」というタテマエが発表されていた。

しかし、そのホンネはというと、二つの理由が挙げられている。

まず、90年の日本レコード大賞で、当時売り出し中の「忍者」が事務所が希望していたのとは違う部門にノミネートされて以来、報復として賞レースから全てのタレントを引き上げた、というもの。

そして、受賞できるかどうかわからない賞レースで、ノーギャラであちこちに引っ張りだされるのを嫌っている、というものだ。受賞前から辞退、という無礼なやり方も、多忙なタレントを抱えた事務所としては背に腹は代えられない、ということにしてもずいぶんと尊大なやり方ではある。

しかし、今回のブルーリボン大賞に対するリリースで見えてきたこともある。楽曲の賞レースと、映画に対する賞レースへの微妙な温度差の存在だ。

忍者の扱いに対する私怨と、ノーギャラ仕事を敬遠しているという下世話さは同様にしても、「日本国内の賞レースには今後も参加する可能性は極めて低い」という一文のあるところが実にわかりやすい。

このリリースが出されたのは今月四日。つまり、二宮がアカデミーにノミネートされることを暗に認めていたわけだ。

ところが、残念ながらニノはノミネートもされず討ち死に。

でもかれは偉大な先例を残した。ジャニーズのタレントも賞レースに参加できるのだ! ただし、海外の映画賞ならば。

とはいえ、ジャニーズの言う非国内とはアカデミーやカンヌのことなのだろう。

サンダンスやアポアリッツといった価値は評価されてはいてもマイナーな映画賞にノミネートされてしまったとして、事務所としてどう対応するのかはとても興味のあるところだ。(淺川)


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