日テレ放送の有名焼き肉店の“床にビターン”で“ヤラセ報道”

日本テレビの情報番組「The サンデー NEXT」が､有名焼き肉店の“秘技”として､肉塊を厨房の床にたたきつける様子を放送したところ､「不衛生だ」との指摘が相次いだため､店側が業務改善書を提出していたことが2日わかった。「夕刊フジ」が報じている。

問題のシーンは先月31日､「池袋肉食べ放題戦争」のリポートの中で放送された。

同番組は､東京・池袋の人気店「焼肉清江苑」の2人の調理人が「床に肉をたたきつけておいしくする」として､厨房の床に牛肉の塊を何度もパーン､パーンと力強くたたきつけるシーンを紹介。

同店は韓国人シェフが1969年に開店した焼き肉専門店で､本場韓国の味付けが人気だという。

この場面が放送されると､放送直後から同店や地元保健所には「本当に床にたたきつけているのか？」「不衛生だ」といった問い合わせが多数寄せられた。

しかし､ネットメディア「ロケットニュース」は日本テレビの“ヤラセ”を指摘。

「（清江苑のスタッフは）『実はテレビ局のディレクターに言われてやったことで､実際はあんなことしていません』とコメント。なんと､日本テレビのディレクター（もしくは番組制作会社のディレクター）に言われ､あのようなシーンを撮影することになったというのだ！

『本来は肉をテーブルの上で叩きつけて美味しくしています。しかし今回はテレビ的にいいシーンが欲しいといわれまして､叩きつけるときの音をもっと迫力あるものにするため､地面に叩きつけて強い音を出すことになったんです』（スタッフ談）」（ロケットニュース）

ところが､この報道こそ“ヤラセ”だった。

同店の運営会社「セイコーグループ」の高峰昌範営業部長は夕刊フジの取材に対し､

「1日に､地元の保健所に業務改善書を提出し､今後はたたき専用台を設置して衛生管理を徹底することを報告しました。

多くのお客さまにご心配とご迷惑をおかけし､本当に申し訳ございません。

事情を知らないホールスタッフが､（「ロケットニュース」に対し）その場しのぎで『普段はやっていない』『撮影スタッフに指示された』などと話してしまった。

日本テレビさんにもご迷惑をおかけしてしまいました」

と語り､放送内容が事実であったことを認めている。

一連の騒動について､日本テレビ総合広報部は同紙に対し「本件取材に関し､いわゆる『やらせ』はありません」とのみコメントし､ロケットニュースの報じた内容については言及していない。（淺川）