作者死亡でどうなる? 漫画&アニメ「クレヨンしんちゃん」行方!?

20日、群馬長野県境の荒船山(1,423m)を登山中に滑落? し、崖の下で遺体が発見された漫画家の臼井儀人(享年51)

臼井の代表作といえばもちろん、1990年に「Weekly漫画アクション」(双葉社)で連載が開始された「クレヨンしんちゃん」だ。

1992年には早くもテレビアニメの放送が開始。原作が当初のターゲットとしていた大人だけではなく、幅広い年齢層の支持を得て「サザエさん」や「ドラえもん」と並ぶ人気キャラクターとなった。

04年には舞台となった埼玉県春日部市から特別住民票が交付。06年には中学の公民の教科書に使用されるなど、国民的キャラクターともなった。

現在は月刊誌「まんがタウン」(双葉社)に掲載されていた「──しんちゃん」の原稿は、既に11月発売の12月号分まで入稿済み。

双葉社では、残る二回の連載をこのまま掲載することを明らかにしている。

また、アニメを放送している「テレビ朝日」は、強く存続の意向を持っているという。「スポーツニッポン」が報じている。

アニメ制作の関係者は「しんちゃんは絶対やめたくない(コンテンツ)」と強調。

しんちゃんは漫画、アニメの枠を超え、キャラクターグッズ、文具、食品など幅広く展開。ニッポンレンタカーなどのCMにも起用されている。

08年に制作会社のシンエイ動画を子会社化したテレビ朝日にとって、しんちゃんは"放送外収入"の大きな柱となっており、テレビ不況の今、放送をやめることは大きな痛手となる。

しかし、放送中のアニメでは、原作をそのまま活かしたエピソードは"5分の1ほど"(スポニチ)

残りは制作会社が脚本などを制作し、向こう3カ月分のストックもあるという。

「サザエさん」などと同様、原作者が亡くなっても放送を続けることは可能だ。

とはいえ、1996年に「ドラえもん」の原作者、藤子・F・不二雄(享年62)が死去した際、遺族がアニメ放送の打ち切りを求めた例もあり、今後の展開は未確定だ。

アニメは現在秋の特番シーズンに入っているため、次回の放送は10月16日の予定。テレビ朝日はスポニチに対し「今後のことは関係者の方々と相談して決めたい」としている。

また、93年から年1度のペースで映画を配給する東宝関係者も「残念としか言いようがありません」と、こちらも映画「しんちゃん」にかける"ソロバン勘定"という"期待"は大きい。

09年までの計17作で、累計興行収入230億円を突破し「大人も子供も笑って泣ける」として定着してきた映画「しんちゃん」

02年の第10作「嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」は第6回文化庁メディア芸術祭・アニメーション部門大賞などを受賞し、今年「BALLAD 名もなき恋のうた」としてジャニーズのSMAP・草なぎ剛主演で実写映画化された。

10年の第18作公開も決まっており、同関係者は「映画の存続はテレビアニメ次第」との見方を示している。

アニメ「クレしん」、さてどうなる?(淺川)


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