あしたの、喜多善男
[第6話]
02/12放送

――俺に残された日は、あと6日。
箱根から逃げ帰ってきた善男(小日向文世)、平太(松田龍平)、しのぶ(吉高由里子)は、翌日、善男の要求どおり、しのぶの事務所が2千万円の寄付をしたことを知る。金が自分の手に入らなかったことを怒ったしのぶは、止める平太を花瓶で殴り倒し、「善男のことを絶対許さない!」と捨てゼリフを残して姿をくらましてしまう。

「これはやばい!」平太は善男と2人で逃げようと切り出すが、態度が煮え切らない善男に、とりあえず部屋に戻り様子をみるように支持する。その頃、リカ(栗山千明)がまたキャバクラで働きたいと言い出し、店に来ていた。駆けつけた平太に、リカは「平太に善男は絶対に殺せない!善男はあなたのお父さんに似ているから!」と言い放つ。

そんななか、宵町しのぶがテレビ会見を開いた。なんと、しのぶは善男と平太のことを一切言わず、自分ひとりで失踪したのだと釈明したのだ。しのぶを助けるための2千万は“小指かみおじさん”が出したのだ。しのぶはその男に2千万で買われたのだ…。

そんななか、ネガティブ善男が現れる。「お前は顔も知らない貧しい人を助ける代わりに、身近にいる宵町しのぶや平太を不幸におとしいれたのだ」と。さらに、「みずほには近づくな。真実を知る必要はない…」と善男に告げる。

「真実ってなんだ?」悩む善男。

一方、みずほ(小西真奈美)は、自分を救おうとしている人物がいると、杉本(生瀬勝久)からカマをかけられ、ひょっとしたら、飛行機事故に遭った三波(今井雅之)は生きているのではと考えはじめる。そのみずほの様子に不安を感じた森脇(要潤)は、みずほが通う診療所を訪れ、みずほの心理状態を聞き出すのだった…。

そのころ杉本は、みずほと死んだ夫・鷲巣の死因と三波を結び付ける疑惑を見つけていた。三波は生前、モーターボートなどを事業で扱っていて、その構造にも知識があり、鷲巣が事故死したときに使用していたモーターボートに精通してことがわかったのだ。「これは偶然じゃない!」杉本は三波の過去を調査し始める。

杉本は善男に、「三波の仕事仲間」と嘘をついて近づき、さり気なく状況を聞きだす。さらに、「三波が生きている。実は、見かけた人がいる」と、善男にカマをかけたのだ。杉本の話は、善男にとって衝撃の事実だった。

まだ三波が生きている…。杉本の調査では、三波とみずほは当時付き合っていたのだ。それなのに、なぜ、三波はみずほと善男をくっつけたのだろうか。なぞは深まるばかりだった。

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キャスト
喜多善男(きたよしお) / 小日向文世(こひなたふみよ)
とにかく、平凡な男。性格は真面目で人を信じて騙されやすい。
本人はB級の出版社に勤務し、人並みの生活ができれば――と思っているのに、親友の死や借金、離婚など、次々と不幸に見舞われ、親友の命日である11日に死ぬ事を決意し、残り11日間を楽しく生きようとするが、そこから、彼の大波乱人生が幕を開けてしまうのだった。
矢代平太 / 松田龍平(まつだりゅうへい)
キャバレーのスカウトマン。善男との出会いは偶然タクシーに乗り合わせてこと。善男が死のうとしているのを知り、彼を利用して保険金をせしめ様といろいろ世話を焼き始める。しかし、そのうち友情に似た“情”が芽生えはじめ…。

性格は大ざっぱ。人相は見るからに「悪い奴」だが、人生に不器用なところもある。
鷲巣みずほ / 小西真奈美(こにしまなみ)
善男と離婚した、元妻。11年前、善男と知り合う前は総合病院の看護婦だった。善男と離婚後に社長婦人となるが、2番目の結婚相手だった社長は事故死する。その後は、社長業を継いで女社長に就任したやり手の女性だ。
善男の記憶に残る「みずほ」は、優しくて家庭的な女だったのだが…。夫の事故死には不自然な点もあり、保険会社が身辺調査に入っている。
長谷川リカ / 栗山千明(くりやまちあき)
宵町しのぶ / 吉高由里子(よしたかゆりこ)
杉本マサル / 生瀬勝久(なませかつひさ)
森脇大輔 / 要潤(かなめじゅん)
三波貴男 / 今井雅之(いまいまさゆき)
片山 / 温水洋一(ぬくみずよういち)
小林社長 / デビット伊東(でびっといとう)

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