ファーストキス
[第3話]
07/23放送

美緒(井上真央)にガツンと言われたことで、もう一度カメラマンになる夢を追いかけたいと思った和樹(伊藤英明)は、かつての師匠である番場(竹中直人)に、アシスタントからやらせてほしいと土下座した。すると、番場は「初心に返って、おれの脳髄を刺激するような写真を撮ってこい!」といい、あるテーマを与える。その写真の出来栄えを見てから、今後どうするかを決めるという。

実は、美緒と和樹は一流(劇団ひとり)の部屋を追い出されていた。和樹が企画した合コンで、一流の家をめちゃくちゃにしたからだ。困った和樹は美緒と一緒に、「勝手に居座って、家賃も払わずゴメン」と謝りに行く。また、イチからやり直すからと。すると、一流は勝(阿部サダヲ)を含め、条件を出した。家賃をもぎとるつもりはないが、規律は守ってほしいといい、勝は洗濯、和樹は掃除、美緒は料理という役割分担を与えた。美緒たちは一流が出したその条件を恭しく受け、一流の部屋で再び共同生活を始めることになる。

和樹が番場から与えられたテーマとは「初恋」だった。和樹は、美緒に初恋の思い出を語らせて、その表情を撮ろうと思いついたのだ。
さっそく和樹は怪談話のごとく、ロウソクを持ってきてシチュエーション作りをし、美緒に初恋話をさせようとする。しかし、「人に何かを聞くなら、まず自分から言うべきでしょう」と言われてしまい、中学1年の夏の淡く、哀しい初恋の話を美緒、一流、勝の前ですることに。そして、勝も5歳の夏のマニアックな初恋話を、一流も幼稚園時代、憧れていた先生が妊娠してしまったという哀しい経験を披露した。そして、美緒。美緒はどさくさに紛れ、自分だけ告白しないで逃げようとした。しかし、それは許されず、10年前の小学校5年生のとき、隣の病棟に入院していたツバサくんという2歳年上の少年のことを話す。ツバサくんはサッカーが大好きで、練習中に足を骨折して入院してきたのだという。美緒は、そんなツバサくんと一緒に病院を抜け出し、近くのグランドまでサッカーを見に行ったりしたという。
 しかし、この瞬間の美緒の顔を、和樹は写真に撮らなかった。

 美緒の話を聞いた和樹には新たな考えが浮かんだ。
 そのツバサという少年を探し出して、美緒に会わせようとしたのだ。しかも、ツバサくんが入院していたのは、蓮子(松雪泰子)や秋生(平岡 祐太)が勤務する白鷺大学附属病院だった。さっそく和樹は、蓮子に会いにいき、ツバサくんの連絡先を教えてほしいと頼むが、患者の個人情報は教えられないと断られる。そのとき、たまたまやってきた秋生を見つけた和樹は、半ば強引に彼に協力を頼み、ツバサくんの連絡先を手に入れる。

 そして、和樹はツバサ(柏原収史)に連絡を入れるが、当のツバサは美緒のことを覚えていなかった。しかし、和樹は「自分と一度会ってほしい」とツバサに頼む。

 美緒が失敗だらけの料理を一流や勝にふるまっているところに、和樹が返ってきた。明日、ツバサに会って、美緒に会ってくれるよう頼むという。躊躇していた美緒だが、「このコゲコゲのカツサンド、ぜーんぶ食べたら考えてあげる」という。

 翌日。和樹がツバサの家にいくと、やはり本当にツバサに美緒の記憶はなかった。美緒が病気であることを話し、会ってもらえないかというが、ツバサには妻も子供もいた。それでも、和樹は美緒のために、なんとか会ってやってほしいと頼み込む。ツバサは自分の身分を偽って会うのはどうかと迷っていた。

 一方、美緒は買い物途中、スーパーで出会ったはるな(酒井若菜)にカツサンドの作り方を習う。はるなは男をモノにするためには、なんだかんだいって食べ物だから――と手際よくカツサンドを作っていく。はるなの男に関する考え方などを聞いて腹はたつが、納得する部分もあり……。

 結局、ツバサは「一回だけ」という約束で美緒と会うことにしたという。和樹は作り話をしつつ、美緒にそのことを報告する。それを聞いた美緒は「初恋の相手に反応するなんて、よっぽど女に飢えてるんでしょう」と悪態をつく。が、一流のヘアメイクでおしゃれをし、待ち合わせ場所へと向かう。
 しかし。約束の時間を過ぎてもツバサはこなかった。「もう来ないよ。帰ろう」という美緒に「信じて待とう」という和樹。すると、ツバサがやってきた! ぎこちなく再会を果たす2人。ツバサは美緒を覚えているフリをし、心臓の病気を心配する。そして、美緒とツバサのツーショットの写真を和樹が撮り始めた。数枚撮ったとき、美緒は「ご苦労さま」と立ち上がる。実は、美緒は当時、ツバサとしゃべったことなどなかったと告白。だから、心臓の病気のことなどしるはずもないのだ。
 そして美緒は和樹に問う。「お兄ちゃんの恋って嘘をつくことなの? 写真は一瞬だから嘘をつけないんじゃなかったの? お兄ちゃん、もう写真なんて撮れないよ……」と。

 美緒は白鷺大学附属病院に向かい、秋生に「余計なことをしないでください。兄のことには構わないで!」とぴしゃりという。そういう美緒に秋生は「いいかげんにしろ!」と怒鳴る。自分だってウソをついてしゃべったこともない相手の名前を出したではないか。和樹やツバサに悪気はなく、善意のウソをついたのだと。
 怒鳴られた美緒は、秋生にお弁当箱を渡す。その中身はカツサンドだった。「キャプテンツバサと約束したの。退院するとき、『退院したらサッカーの応援に行くよ』といったら、『カツサンド持ってきて』って」。美緒は本当はツバサのことを好きだったし、しゃべったことだってあったのだ。今でもいい思い出になっていると。ツバサの指には結婚指輪がはまっていたし、当時の美緒を覚えていないようだったから、わざとウソをついたのだ。
「おれは何もわかってないな」という秋生に、「私が先生のことを好きって言うのもしらないでしょう?」と美緒。だが、すぐに、「ジョーダン」と言い、「ウソ。ホントはホント……でもウソ」など秋生に謎を残したまま去った。

 ひとりでサッカー場に残っていた和樹のものに、蓮子がやってきた。治療以外のことには立ち入るまいと思ったけれど、ガマンできずにきたという。「また、嘘をついたんですか? もっと妹さんのことを考えたらいかがですか?」と。
 和樹はどうしても美緒に恋をさせてやりたいのだ。夏が終わったらロスで手術をしなければいけない美緒には時間がない。口では強がっているが、日本にいる間に一度くらい、デートをしてみたいと思っているはず、ああ見えて美緒は普通の女の子なのだと和樹は語る。

 和樹は番場のもとにいき、「撮れませんでした」とカメラを返しに行く。「自分は深い考えもなしなので……でもカメラはあきらめません」という和樹に、番場は「今頃そんなことに気づいたのか」と今後のスケジュールを渡してやる。

 家に帰ると、焦げたカツサンドとともに「全部食え」というメッセージが残されていた。カツサンドをほおばりながら、美緒の部屋を覗く和樹。
 ふと、美緒が目を覚まし、「勝手に部屋に入るな! 変態!」と和樹にケリを入れる。その美緒の顔は涙に濡れていた。
「美緒、おまえも素直になっていい。寂しければワンワン泣けばいい。おまえだって思いっきり誰かを好きになっていい」と和樹は心の中で思うのだった。
09/17 第11話


09/10 第10話


09/03 第9話


08/27 第8話


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08/13 第6話


08/06 第5話


07/30 第4話


07/23 第3話


07/16 第2話


07/09 第1話

キャスト
福永美緒 [age20] / 井上真央(いのうえまお)
病気療養のため、ロスにいた和樹の妹。10・・・
加納和樹 [age28] / 伊藤英明(いとうひであき)
美緒の兄。カメラマン志望だが、いまだアシ・・・
二階堂勝 [age30] / 阿部サダヲ(あべさだを)
和樹と同居中のスタイリスト・アシスタント・・・
進藤一流 [age28] / 劇団ひとり(げきだんひとり)
和樹と同居しているメイクアップアーティス・・・
結城秋生 [age26] / 平岡祐太(ひらおかゆうた)
美緒の日本での担当医がいる白鷺大学付属病・・・
斉藤はるな [age27] / 酒井若菜(さかいわかな)
銀行員で、ファッション雑誌の読者モデル。・・・
番場大 [age50] / 竹中直人(たけなかなおと)
個性派の有名カメラマン。自分のスタジオを・・・
高木蓮子[Age33] / 松雪泰子(まつゆきやすこ)

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