不毛地帯
[第6話]
11/19放送

壹岐(唐沢寿明)が指揮する近畿商事業務本部は、イスラエルとアラブ諸国の関係が緊迫しているとの情報をつかむ。そしてまもなく第三次中東戦争が始まることを予測した。

そのようななか、壹岐たちは、紅子(天海祐希)の夫・黄(石橋蓮司)から、「1万トン級の戦標船5隻を至急手配してほしい」と依頼される。壹岐は、近畿商事が、今後東南アジア貿易を展開していくためには黄の力が必要と判断、船舶部部長・峯(大高洋夫)に戦標船の手配を急がせるが、峯は戦標船の手配も拒んだ。さらに、中東戦争が勃発するという壹岐たちの分析も信用せず、大型タンカーの発注も見直すという。

ある日、「戦標船の件は目途が立った」と黄からの電話が…。東京商事・鮫島(遠藤憲一)が、先に戦標船を手配したのだ。壹岐は鮫島に対抗するために、副社長・里井(岸部一徳)を説得する。

壱岐は、兵頭(竹野内豊)に黄の説得を任せると、自分は日東交易社長・安蒜(団時朗)と会い、戦標船の手配を依頼した。壱岐の依頼に対して安蒜の出した条件は、イスラエル・オレンジの輸入を近畿商事が引き受けることだった。安蒜の力で鮫島の力添えで、戦標船を1隻35万ドルで入手できるルートを確保する。

夜、壹岐がに戻ると、自宅には倫敦(石田卓也)が来ていた。倫敦は直子(多部未華子)の恋人で鮫島の息子だった。壹岐は倫敦に帰るように促すが、倫敦は平然としている。そこに兵頭から電話が…。峯から「戦標船の件は白紙」というものだった。

翌日、壹岐は東京に戻った里井に戦標船の件について話を聞きにいった。すると大門が日東交易の顧問と話をしてきたことを知る。そこで大門と里井は、戦標船の手配と日東交易からのオレンジの輸入を断るという決断をしたのだ。

壹岐と兵頭は黄のもとを訪ね、戦標船が用意できなかったことを謝る。そんな黄と近畿商事の間を紅子が取り持った。

近畿商事業務本部の予測のとおり、第三次中東戦争が勃発した。他の商社が「戦争は長期化する」と予測し、船舶や穀物ゴム砂糖などの需要を見込んで、どんどん買い注文を行った。そんななか、近畿商事だけは、それらの値が最高値になったところで、一転、売りに出る。事業務本部の指示だ。この戦争は短期戦に終わると予測していたのだ! 近畿商事や他の商事会社の動きを、記者・田原秀雄(阿部サダヲ)は冷静に見ていた。

事業務本部の読みは的中!第3次中東戦争はわずか6日間で終結する。こうして近畿商事のひとり勝ちに終わった。

大きな仕事が終わると、壹岐は軍事時代の戦友・谷川(橋爪功)を訪ね、しばし談笑に花をさかせる。谷川は今でもシベリア帰還者の支援を続けていた。

翌日は京都に向かった。千里(小雪)から兄・清輝(佐々木蔵之介)に下山するよう説得を頼まれていたのだ。比叡山で修業をする清輝は結核に冒されていた。千里とともに清輝の庵を訪れた壹岐。清輝に下山を勧めるも清輝は首を縦に振ることはなかった。

壱岐はその後、秋津家に立ち寄る。千里の叔父・紀次(曽我廼家八十吉)に、清輝の様子を報告するためだ。紀次と話をしていると、そこに丹阿弥流の能楽師・丹阿弥泰夫(加藤虎ノ介)が姿を現す。紀次は千里に泰夫と結婚するように勧めていたのだった。

その後、壹岐と千里は夕日の美しい場所を訪れていた。夕日を眺めながら千里は、突然「結婚」を口にした。

翌日、近畿商事に出勤した壹岐は大門を訪ねる。壹岐は、自分が常務理事であることで思わぬ対立を招いていることを大門に告げる。自分が戦略を立てても、出世人事にこだわる輩がいて事がスムーズに進まないとい訴えたのだ。今後は役職をはずすか、副社長の権限を超える力をいただかないといけないと進言する。

大門の判断は…。


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キャスト
壹岐正 / 唐沢寿明(からさわとしあき)
1912年生まれ。陸軍大学校を首席で卒業したエリート軍人である。
第二次大戦中は、軍の最高統帥機関だった大本営の参謀として作戦立案をしていた。
終戦を受け入れない関東軍を説得するため、停戦命令書を携えて満州に向かう先でソ連軍に拘束された。
その後軍事裁判で強制労働25年の刑を宣告、シベリア極北の流刑地ラゾに送られた。
11年間に及ぶ強制労働に耐え昭和31年に帰国。
帰国後近畿商事に入社。
兵頭信一良 / 竹野内豊(たけのうちゆたか)
近畿商事東京支社鉄鋼部勤務。
陸軍士官学校の壹岐の後輩にあたる。
近畿商事の将来を世界的な視点でとらえている。
商社の世界に戸惑う壹岐の、良き理解者となる。
壹岐佳子 / 和久井映見(わくいえみ)
壹岐正の妻。
壹岐の陸軍大学校時代の担当教官であった坂野の娘である。
壹岐のシベリア抑留中は女手ひとつで二人の子供を育てた。
大阪府庁で働いている。
壹岐直子 / 多部未華子(たべみかこ)
壹岐の娘。
佳子の苦労を目の当たりにしてきたため、壹岐に二度と戦争には関わらないでほしい、と懇願した。
父の商社就職を心から喜んでいる。
川又伊佐雄 / 柳葉敏郎(やなぎばとしろう)
防衛庁の空将補で、噂によると次期空幕長らしい。
自衛隊のあり方に疑問を抱いているので、自分が空幕長になって、自衛隊を国民に認められるものに変えたいと考えている。
壹岐とは陸軍士官学校時代からの同期で、親友。壹岐がシベリアに抑留されている間は佳子に仕事を紹介するなど、壹岐家を支えた。

貝塚道生 / 段田安則(だんたやすのり)
防衛庁官房長。
警察出身の元内務省役員。鮫島と手を結び、防衛庁の次期主力戦闘機にグラント社のスーパードラゴンを採用するよう総理派に働きかけている。
芦田国雄 / 古田新太(ふるたあらた)
川又の部下。防衛部の防衛課計画班長。
小出とは防衛庁空幕時代の同僚である。
金と女に目がないが、気の弱い臆病な男。
谷川正治 / 橋爪功(はしづめいさお)
満州関東軍の幕僚。
壹岐ともどもシベリアに送還。
帰国後は、シベリア帰還者と遺族のための組織「朔風会」運営。
竹村勝 / 中丸新将(なかまるしんしょう)

秋津紀武 / 中村敦夫(なかむらあつお)
大陸鉄道司令官、中将。
壹岐とはシベリア抑留中にハバロフスクで再会した。
極東軍事裁判に、ソ連側の証人として出廷することを強要され、一度はそれを受け入れた。

秋津精輝 / 佐々木蔵之介(ささきくらのすけ)
秋津中将の息子で、千里の兄。
フィリピンで終戦を迎えた。多くの部下を死なせてしまったことに大きな責任を感じ、仏門に入って厳しい修業をしている。
秋津千里 / 小雪(こゆき)
大陸鉄道司令官・秋津中将の娘。
京都に住んでいる。夢は陶芸家である。
壹岐に「父の最期について話を聞かせてほしい」と手紙を送る。
亡き父の面影を感じさせる壹岐に心を惹かれる。
久松清蔵 / 伊東四朗(いとうしろう)
経済企画庁長官。
国防会議のメンバー。国防会議では防衛庁の次期主力戦闘機を決定する。
壹岐とは、戦時中に早期和平工作について議論しあった仲で、旧知の間柄である。
政界や官僚とのつながりがとても広い。
田原秀雄 / 阿部サダヲ(あべさだを)
毎朝新聞政治部記者。
現在は防衛庁の、次期主力戦闘機の機種決定に関連する問題を取材中。
ジャーナリスト魂にあふれる人間。
新聞記者ならではの情報で、鋭い視点で壹岐らに迫る。
浜中紅子 / 天海祐希(あまみゆうき)
クラブ「ル・ボア」経営者の娘。
店でピアノの弾き語りをしている。
情報通で、商社の人間とも交流が深い。
兵頭とは以前からの顔なじみ。
鮫島辰三 / 遠藤憲一(えんどうけんいち)
東京商事航空機部長。
「航空機の東京商事」という実績を築いた人物である。
防衛庁の次期主力戦闘機には、グラント社のスーパードラゴンを推している。
目的のためには手段を選ばない男で、別名「空のギャング」。

大門一三 / 原田芳雄(はらだよしお)
近畿商事代表取締役社長。
開拓精神旺盛で、大局を見極め大胆な施策を打ち出すトップらしさ溢れる人物。
近畿商事の国際化にあたって、壹岐の情報収集力や状況分析力に目をつけ、近畿商事で働かないかと誘う。
里井達也 / 岸部一徳(きしべいっとく)
近畿商事東京支社長。
鉄鋼や航空機を扱う東京支社のトップ。防衛庁の次期主力戦闘機受注を獲得するために、防衛庁の中枢と太いパイプを持つ壹岐を航空機部に異動させればよいと提案する。防衛庁の次期主力戦闘機にラッキード社のF104を推している。
松本晴彦 / 斉木しげる(さいきしげる)

小出宏 / 松重豊(まつしげゆたか)
近畿商事東京支社航空機部に勤務。
防衛庁の次期主力戦闘機受注のために、川又の部下である芦田に接触。
かつては防衛庁の防衛部調査課班長であったが、近畿商事に機密情報を漏らしたことが発覚しかけたのをきっかけに近畿商事に入社という過去を持つ。
自分を拾ってくれた近畿商事に恩義を感じて、実績を挙げようとしている。
海部要 / 梶原善(かじはらぜん)

塙四郎 / 袴田吉彦(はかまだよしひこ)


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