不毛地帯
[第11話]
01/14放送

米自動車産業ビッグ3のひとつ・フォーク社と千代田自動車の業務提携を目指していた近畿商事の壹岐(唐沢寿明)や副社長・里井(岸部一徳)。しかし、千代田自動車側は、フォーク社の出資比率を25%以下に抑えることを希望、一方のフォーク社は、出資比率が33.4%以上でなければ交渉には応じないとしていた。33.4%以上の出資率があれば千代田自動車の重要決議に対して拒否権が行使できるからだ。このように両者の提携は難航していた。

里井は、壹岐たちを外して、業務本部長・角田(篠井英介)と考えた新たなプランを作成する。
そのプランとは、壹岐たちが今まで進めてきた提携話を一旦白紙に戻し、フォーク社と千代田自動車が新たな合弁会社を作るというものだった。


壹岐たちと共にデトロイトのフォーク本社を訪れた里井は、そこでフォーク会長(アレキサンダー・バリ)に「新たな合弁会社」案を提示する。フォーク会長は「検討する」と答えた。

里井は大門(原田芳雄)にも、今回の件を報告する。

壹岐は「合弁会社」の話がうまくいくとは思えなかった。この案だと、いずれ千代田自動車がフォーク社に飲み込まれてしまう危険性があるからだ。それに千代田自動車の経営状況を知ったら、フォーク社が手を引く危険性も高い。

壹岐は里井に、「千代田自動車が合弁会社のプランに納得するとは思えない」と意見するが、里井は「自分の案が通らなかったからといって、水を差すのはやめてくれ」と言い放った。

そのとき、突然、里井が倒れた。壹岐と角田は、救急車を呼び、里井を病院に運ぶ。診察の結果、狭心症の発作だと分かった。

医師は、心筋梗塞に移行する恐れもあるから、今後は激務を避けるようにアドバイスする。海外出張なども控え、副社長のポストも退くようにしたほうがいいと医師は言うのだが、里井はまったく聞く耳を持たず、強引に退院しようとする。

壹岐は、里井が倒れたことを伏せ、風邪で帰国が遅れていることにした。しかし、次期副社長を狙う・一丸(山田明郷)が「里井の病気に関して本当にカゼなのか?」と、言い出していることを社長・大門から聞くと、翌日には日本に帰国すると言い出した。壹岐は里井の体を心配して引きとめるが、疑心暗鬼の里井には、壹岐の善意の気持ちも届かなかった。

翌日、里井は日本へと帰国した。

帰国後、日を改めて里井は大門を訪ねた。大門は「無理をしないよう」と助言する。その際、「今後は壹岐をもっと使う体制にするつもりだ」と話すと、里井は突然激しく怒り出し、壹岐は自分の出世のために自分を重病人に仕立て上げていると言い出す。そんな里井の剣幕に大門は驚いた。

それから1週間後
フォーク社を訪れた壹岐に、アジア渉外担当・プラット(ニコラス・ペタス)は、日本を訪問する「5人の調査団」を紹介する。彼らの目的は千代田自動車の経営状態の覆面調査だった。

しかし、後日、東京で調査団を出迎えた八束や不破(阿南健治)からの報告では、日本に来たのは4人だというのだ…。

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キャスト
壹岐正 / 唐沢寿明(からさわとしあき)
1912年生まれ。陸軍大学校を首席で卒業したエリート軍人である。
第二次大戦中は、軍の最高統帥機関だった大本営の参謀として作戦立案をしていた。
終戦を受け入れない関東軍を説得するため、停戦命令書を携えて満州に向かう先でソ連軍に拘束された。
その後軍事裁判で強制労働25年の刑を宣告、シベリア極北の流刑地ラゾに送られた。
11年間に及ぶ強制労働に耐え昭和31年に帰国。
帰国後近畿商事に入社。
兵頭信一良 / 竹野内豊(たけのうちゆたか)
近畿商事東京支社鉄鋼部勤務。
陸軍士官学校の壹岐の後輩にあたる。
近畿商事の将来を世界的な視点でとらえている。
商社の世界に戸惑う壹岐の、良き理解者となる。
壹岐佳子 / 和久井映見(わくいえみ)
壹岐正の妻。
壹岐の陸軍大学校時代の担当教官であった坂野の娘である。
壹岐のシベリア抑留中は女手ひとつで二人の子供を育てた。
大阪府庁で働いている。
壹岐直子 / 多部未華子(たべみかこ)
壹岐の娘。
佳子の苦労を目の当たりにしてきたため、壹岐に二度と戦争には関わらないでほしい、と懇願した。
父の商社就職を心から喜んでいる。
川又伊佐雄 / 柳葉敏郎(やなぎばとしろう)
防衛庁の空将補で、噂によると次期空幕長らしい。
自衛隊のあり方に疑問を抱いているので、自分が空幕長になって、自衛隊を国民に認められるものに変えたいと考えている。
壹岐とは陸軍士官学校時代からの同期で、親友。壹岐がシベリアに抑留されている間は佳子に仕事を紹介するなど、壹岐家を支えた。

貝塚道生 / 段田安則(だんたやすのり)
防衛庁官房長。
警察出身の元内務省役員。鮫島と手を結び、防衛庁の次期主力戦闘機にグラント社のスーパードラゴンを採用するよう総理派に働きかけている。
芦田国雄 / 古田新太(ふるたあらた)
川又の部下。防衛部の防衛課計画班長。
小出とは防衛庁空幕時代の同僚である。
金と女に目がないが、気の弱い臆病な男。
谷川正治 / 橋爪功(はしづめいさお)
満州関東軍の幕僚。
壹岐ともどもシベリアに送還。
帰国後は、シベリア帰還者と遺族のための組織「朔風会」運営。
竹村勝 / 中丸新将(なかまるしんしょう)

秋津紀武 / 中村敦夫(なかむらあつお)
大陸鉄道司令官、中将。
壹岐とはシベリア抑留中にハバロフスクで再会した。
極東軍事裁判に、ソ連側の証人として出廷することを強要され、一度はそれを受け入れた。

秋津精輝 / 佐々木蔵之介(ささきくらのすけ)
秋津中将の息子で、千里の兄。
フィリピンで終戦を迎えた。多くの部下を死なせてしまったことに大きな責任を感じ、仏門に入って厳しい修業をしている。
秋津千里 / 小雪(こゆき)
大陸鉄道司令官・秋津中将の娘。
京都に住んでいる。夢は陶芸家である。
壹岐に「父の最期について話を聞かせてほしい」と手紙を送る。
亡き父の面影を感じさせる壹岐に心を惹かれる。
久松清蔵 / 伊東四朗(いとうしろう)
経済企画庁長官。
国防会議のメンバー。国防会議では防衛庁の次期主力戦闘機を決定する。
壹岐とは、戦時中に早期和平工作について議論しあった仲で、旧知の間柄である。
政界や官僚とのつながりがとても広い。
田原秀雄 / 阿部サダヲ(あべさだを)
毎朝新聞政治部記者。
現在は防衛庁の、次期主力戦闘機の機種決定に関連する問題を取材中。
ジャーナリスト魂にあふれる人間。
新聞記者ならではの情報で、鋭い視点で壹岐らに迫る。
浜中紅子 / 天海祐希(あまみゆうき)
クラブ「ル・ボア」経営者の娘。
店でピアノの弾き語りをしている。
情報通で、商社の人間とも交流が深い。
兵頭とは以前からの顔なじみ。
鮫島辰三 / 遠藤憲一(えんどうけんいち)
東京商事航空機部長。
「航空機の東京商事」という実績を築いた人物である。
防衛庁の次期主力戦闘機には、グラント社のスーパードラゴンを推している。
目的のためには手段を選ばない男で、別名「空のギャング」。

大門一三 / 原田芳雄(はらだよしお)
近畿商事代表取締役社長。
開拓精神旺盛で、大局を見極め大胆な施策を打ち出すトップらしさ溢れる人物。
近畿商事の国際化にあたって、壹岐の情報収集力や状況分析力に目をつけ、近畿商事で働かないかと誘う。
里井達也 / 岸部一徳(きしべいっとく)
近畿商事東京支社長。
鉄鋼や航空機を扱う東京支社のトップ。防衛庁の次期主力戦闘機受注を獲得するために、防衛庁の中枢と太いパイプを持つ壹岐を航空機部に異動させればよいと提案する。防衛庁の次期主力戦闘機にラッキード社のF104を推している。
松本晴彦 / 斉木しげる(さいきしげる)

小出宏 / 松重豊(まつしげゆたか)
近畿商事東京支社航空機部に勤務。
防衛庁の次期主力戦闘機受注のために、川又の部下である芦田に接触。
かつては防衛庁の防衛部調査課班長であったが、近畿商事に機密情報を漏らしたことが発覚しかけたのをきっかけに近畿商事に入社という過去を持つ。
自分を拾ってくれた近畿商事に恩義を感じて、実績を挙げようとしている。
海部要 / 梶原善(かじはらぜん)

塙四郎 / 袴田吉彦(はかまだよしひこ)


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