鈴子の恋
[第7週]
02/13放送

鈴子(映美くらら)とワカナ(三倉佳奈)の漫才は大成功に終わった。鈴子はワカナより他に素晴らしい漫才の相方はいないと核心し、ワカナとコンビを組むことを決意する。

その頃、ワカナは思いを寄せていた一関(岡田浩暉)から振られてしまう。その理由が「自分は鈴子が好きだから」というものだった。ワカナは静子に激しい嫉妬を抱いた。

鈴子はワカナのところに出向き、コンビ結成の申し出をするが、ワカナは鈴子の申し出を拒絶する。

途方に暮れる鈴子は、偶然、柳枝(神保悟志)が蓮華(小野かおり)と腕を組んで歩いているところを目撃してしまう。蓮華が来ている着物は、柳枝が「鈴子に」と買ってくれたはずのものだった。

嫉妬心に火が点いた鈴子は2人の前に立ちはだかると、蓮華を追い払い、柳枝に抱きついてしまう。柳枝には妻がいる…こうして鈴子は柳枝の愛人となってしまった。

鈴子と柳枝はコンビを組み、公私共に充実した毎日を過ごす。柳枝は2人のために、職場にも通いやすいところに隠れ家を借りてくれた。

ステージが終わった後、舞台の袖で柳枝が1回咳き込んだときは、夜、その部屋で落ち合うと…。妻のいる柳枝の為に、決して泊まることはしないとも決めていた。鈴子は幸せだった。

しかしその幸せも長くは続かない。柳枝の妻・駒子(岩橋道子)が夫の浮気を察知したのだ。ある日、2人が隠れ家にいるところに駒子が乗り込んできたのだ。恐れていた日がやってきたのだ。

柳枝は駒子に、鈴子と一緒になりたいと言う…。妻と愛人――鈴子と駒子は自分たちのプライドを賭けて激しく言い争った。

柳枝が寝てしまった後、駒子は「亭主を寝とった女は必ず報いを受け、いつかあんたも亭主を奪われる」と鈴子に言い放つ。それに対して鈴子は「そんな先のことは考えていない」と言うが、内心は不安だった。

それから間もなく、柳枝が大きな荷物と共に鈴子の家に転がり込んできた。駒子に追い出されたのだ。こうして鈴子は柳枝と結婚する。

鈴子と柳枝が結婚して2年が過ぎた。戦火は益々激しさを増し、団員にも赤紙が届く。遂に英次郎(片岡鶴太郎)にも赤紙が届いて、戦場へと旅立った。他の団員も次々と疎開をはじめ、家に残ったのは、鈴子、柳枝、若手の冬子(田中涼子)だけだった。冬子に優しく接する柳枝に、鈴子は不安を抱くようになる。

そんなある日、ワカナが家にやってきて「ラジオで一緒に漫才をやろう」と話を持ちかけるが、またしても一関(岡田浩暉)の件でワカナが激怒してしまう。

ワカナは鈴子の初恋の相手・良太(鈴木裕樹)と出会う。良太は戦争で傷を負って帰還していたのだ。ワカナが「鈴子が他の男と結婚した」ことを告げると、良太はワカナの目の前で注射器を取り出し自ら打ちはじめる。良太は「これを打つと疲れが取れて傷の痛みも減る」と言うのだった…。

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キャスト
日向鈴子 / 映美くらら(えみくらら)
旅芝居「日向鈴子一座」の座長。のちに芸名をミヤコ蝶々とする。
一座の座頭・英次郎と継母・さきに育てられるが、さきが実の母親だと思っている。
物心つく頃から十数人の座員に囲まれ育ったため、明るく耳年増な性格。

日向英次郎 / 片岡鶴太郎(かたおかつるたろう)
鈴子の父親。「日向鈴子一座」の太夫元であり座頭。
数十人の座員を抱えて苦しい経営だがきりもりしている。
前妻・ハナとの間には子供の英一と鈴子がいたが、直感で鈴子を連れて来た。
日向さき / 浅野ゆう子(あさのゆうこ)
鈴子の継母で、元芸者。
妻子がいた英次郎と駆け落ちをして神戸にやってきた。
鈴子を赤ん坊の頃から大切に育てており、実の母親以上の愛情を注ぎたいと思っている。
橋口良太(青年時代) / 鈴木裕樹(すずきひろき)
鈴子の初恋の少年。芝居小屋の隣に住んでいる良家の息子。
舞台で華やかに舞う鈴子に恋をする。

父親の仕事の都合で東京に引っ越すことを手紙に書送るが、
鈴子はその手紙をすぐには読めず音信不通になってしまう。
春夫 / 佐野和真(さのかずま)
一座の漫才師であり、ギター演奏者。
座員で夫のいる蓮華と親しい仲。
明るく優しいが、座員の夏子にも手をだそうとするなど女にだらしない。
佐伯真蔵 / 木村了(きむらりょう)

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