山田太郎ものがたり第10話あらすじ完全版

山田太郎ものがたり

[第10話]

09/14放送

太郎（二宮和也）は校長室に呼ばれ、アメリカ留学の話があるといわれた。しかも学費は大学側がすべて負担してくれ、家族にもじゅうぶんな仕送りができるという。
迷った太郎は家に帰り、和夫（松岡充）や綾子（菊池桃子）に相談をする。すると、綾子は太郎が小学校の時に書いた「夢」の紙を持ってきた。そこには、「アメリカで大きなお野菜を作る」と書いてあった。和夫も「若いうちにアメリカに行ったほうがいい」と言い、綾子も「夢がかなうことはすばらしい」とアメリカ行きを勧めた。しかし、家族や弟妹たちと離れたくない太郎は決断できずにいた。
一方、隆子（多部未華子）は御村（櫻井翔）に、太郎が今日の夕方、アメリカに行くと言われてからかわれた。必死に太郎を追う隆子に、「おれ、今からバイト行くだけなんだけど」と太郎は笑った。
また、担任の鳥居（吹石一恵）も迷っていた。先日、永原（吉沢悠）から「一緒にアメリカに連れていく」と言われたからだ。それが本心からの言葉なのか測りかねていた。

数日後、太郎は、一ノ宮校長（宇津井健）と永原を前に答えを出した。「小さい頃は大きなハンバーグを食べたいと思っていた。でも今は、大きなハンバーグを家族みんなで食べたいんです」と。それを聞いた校長は「君の勝ちだ。一番大事なとを勉強させてもらった気がする」と笑った。

そんなある日、太郎は商店街のお祭りで「エアギター選手権」が開かれることを知る。優勝商品は超特大プレミアムハンバーグだ。
弟や妹たちのためにハンバーグにつられて出場を決意した太郎は、御村（櫻井翔）と隆子（多部未華子）にも協力してもらい、３人で「絶対優勝」を目指して練習に励む。そして、みんなで大きなハンバーグを食べようと誓うのだった。

鳥居は一世一代の思いで、永原に「私、アメリカに一緒に行きます！」というが、永原は「あれ、行かなくなりました」とあっさり。呆然と永原を見送る鳥居だった。

太郎は自分がアメリカ行きを断ったことを、和夫や綾子に伝える。二人は「自分で決めたのならそれでいい」と納得し、弟や妹たちも「兄ちゃんどこにもいかないの？」と大騒ぎ。しかし、太郎がアメリカに行かないのは自分たちのせいだと思った次郎（鎗田晟裕）が言い出す。なんとか太郎をアメリカに行かせたい弟妹たちは、みんなの貯金箱を集めてみるが、到底たりない。それでも兄ちゃんのために何かできないかと一生懸命に考える弟妹たち。そして、アメリカへの旅費をゲットするため、ある作戦を思いつく。

いよいよエアギター選手権当日。
緊張した太郎たちの前に現れたのは、一ノ宮校長だった！　なんと選手権にエントリーしたのだという。もとギタリストだったというようにそのパフォーマンスは派手だった。

出番を控え、御村は太郎に「こういうの最初はバカみたいだと思ったけど、おまえに出会えてよかった」と笑う。と、隆子が呼びにやってきた。そして３人で「あれだけ練習したんだ。練習どおり、楽しもう！」と誓いあう。
そして本番。制服姿の３人は楽しく、かっこよく、ステージの上を駆け回り、会場も一体化するほどノリノリのままステージを終えた。
太郎たちの演奏が終わると、次郎たちは「今度はおれたちの番だ」と客席を抜け出す。

そして、太郎たちは優勝した！　太郎は弟や妹たちに「兄ちゃん優勝した――」と客席に向かって言おうとするが、その場所に弟や妹たちはいなかった。太郎たち、綾子、和夫は手分けして探し始める。

その頃、弟や妹たちはまさに福引をしようとしていた。賞金は１０万円だ。兄ちゃんはこれがあればアメリカに行かれると必死だった。が、福引券がないと福引ができないことを知り、みんなは拾ったり、もらったりしながら福引券を集める。
そこに隆子の母・まりあ（柴田理恵）と父・龍之介（六平直政）がやってくる。太郎の弟や妹たちから事情を聞いたまりあは、「おばちゃんの券使いな」と自分の持っていた券をすべて渡す。「兄ちゃんには黙ってて」とお願いされたが、「ごめん」と心の中で謝りながら隆子に連絡をしてしまう。
そこに太郎たちがやってきた。まりあから話を聞き、みんなところに行こうとすると、それを和夫が「最後まで黙って見ててやろう」と止める。
福引券は６回分集まった。６人の弟や妹たち――ひとり１回ずつだ。しかし、結果はすべて残念賞。
落ち込む弟妹たちに、「みんな心配したぞ」と太郎は声をかける。すると弟妹たちは泣きながら、口々に「ごめんね」と謝った。「ありがとう。兄ちゃん、嬉しいよ。みんなが兄ちゃんのためにこんなに頑張ってくれて。でも、兄ちゃんは我慢なんてしてないぞ。アメリカに行かないのは、みんなと一緒にいたいからだよ」と話す。
そして、家に帰ったみんなは、超特大プレミアムハンバーグを前にし、興奮していた。

１１月になった。
太郎は校長室に呼ばれ、「城南大学の特待生として迎える」と言われた。「学費は出るけど、生活費は出ないよ」という校長に、太郎は「よろしくお願いします！」と笑顔で頭を下げた。

そして４月。
太郎と御村、隆子は３人揃って、城南大学に入学したのだった。

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