向田邦子賞受賞の宮藤官九郎、「東日本大震災」ドラマ化の構想も
(04/06)
優れた脚本家に贈られる「向田邦子賞」の第29回受賞者が、「うぬぼれ刑事」の脚本を担当した宮藤官九郎に決定した。贈賞式は5月31日、千代田区の帝国ホテルで行われるという。宮藤官九郎は劇団「大人計画」の一員として脚本や演出を担当、その後ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」「タイガー&ドラゴン」などこれまでヒット作を量産し、多彩な才能を発揮してきた。
映画「ゲゲゲの女房」に出演するなど俳優としても活躍している。
東日本大震災で震度7を記録した宮城県栗原市出身の宮藤は、「実家と1週間ぐらい電話がつながらなかった。家族は無事だったが、時間があったら一度帰りたい。何か手伝えることがあれば手伝いたい」ともコメント。
子供時代に海水浴でよく訪れた町が津波で大きな被害を受け、深く衝撃を受けたという。
また「今すぐには無理ですけど…」と慎重に、「実話をドラマで扱うのは時間がかかりますが、何らかの形にしたい」と作品として地震の記憶を残す構想があることも語った。
確かに今は震災の傷跡はあまりにも深く、現在も避難所暮らしをしている方々が大勢いる中で作品というのは到底無理な話だ。
だが宮藤は脚本家として、世の中に伝えて人々の力になる何かを今から掴み取ろうとしているのかもしれない。
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