中田英寿｢日本代表MVPを1人だけ選ぶなら･･･｣

元サッカー日本代表の中田英寿氏(33)は9日発売の文藝春秋8月号で､
W杯南アフリカ大会で16強入りを果たした現日本代表メンバーについて､
｢日本代表の中で今大会のMVPを挙げるとしたら誰か｣､｢本田の活躍をどう見るか｣といった問いに答えた｡

中田氏は､氏がいたドイツ大会の日本代表と今大会の日本代表との違いについて聞かれると､

｢個々の力という点では劣っていたとは思わない｣とした上で､

｢あのときの代表はチームではなかった｡個人個人が好きなプレーをしていたけど､そこに責任はなかった｣とコメント｡

それに対し､今大会の代表メンバーは

｢直前に追い込まれたことによってチームを見直す必要に迫られ､そのなかで意思統一が図られて結束も固まった｣

｢それぞれの選手に､やらなければならない､という覚悟が生まれているように思えます｣

と､そのチーム力が成績を分けたと話した｡

また､今大会でのMVPは誰か､という問いに対して､
｢ひとりだけ選ぶとするならば､阿部勇樹でしょう｣と答え､

｢守備全体のバランスを取りながら､時にはボールを奪いに行き､時にはスペースを消しに走り､素晴らしい動きをしていました｣

とMF阿部に対する高い評価を話した｡

今大会で一躍スターとなったFW本田について聞かれると､
オランダ戦で見せたFW岡崎へのアシストに言及し､

｢冷静に周りを見てノーマークになった岡崎選手にパスを出した｡あのプレーで彼の幅の広さが見えたし､彼自身も一歩前に進めたのではないでしょうか｣

｢まだ二十四歳と若いですし､今後の日本を背負う選手として期待しています｣

と､大きな期待を寄せていることを明かした｡

(2010年7月10日)

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