長友佑都はインテルでレギュラーを掴めるのか!? ライバル選手と課題を徹底研究!!

移籍市場閉幕日の31日にイタリア･セリアAの強豪､インテルへの移籍が決定した日本代表DF長友佑都｡
チームはこの日､長友の背番号が55に決まったと発表し､2日にも練習に合流するとした｡

イタリアでもこの移籍は大きく報じられており､『コリエレ･デロ･スポルト』紙は｢長友は既に歴史をつくった｣と題した特集を掲載｡
長友は今夏のシーズン終了までの期限付き移籍となっているが､
｢インテルは今季終了後さらに700万ユーロ(約7億8千万円)を払って完全移籍させるつもりで､そうなれば長友の冒険もより展望が開ける｣(ニッカンスポーツより)
と早くも完全移籍の可能性を報じている｡

大きな期待をもって迎え入れられた長友だが､インテルは昨年のクラブワールドカップを制した世界一クラブ｡
まずはチーム内でのポジション争いを制する必要がある｡

現在､左サイドバックを務めているのはーマニア代表のクリスティアン･キブ｡
ただ､この選手はセンターバックが本職であり､サイドで激しいアップダウンを繰り返すタイプではない｡
無尽蔵のスタミナで攻守に走り回る長友にとって､ポジションを奪うことはさほど難しくはないだろう｡

むしろ､長友の課題は選手とのコミュニケーションにあるかもしれない｡

インテルの守備陣はGKジュリオセザール､DFルシオ､マイコンがブラジル代表､DFコルドバがコロンビア代表と南米の選手が主力｡
中盤の守備的なポジションを務めるMFカンビアッソや主将のDFサネッティもアルゼンチン代表だ｡
守備で最も必要な"信頼関係"を築いていくには､普段のコミュニケーションが必要不可欠｡
イタリア語の日常会話はマスターしているという長友だが､南米選手とのコミュニケーションには苦労するかもしれない｡

また､インテルのようなビッグクラブでは相手チームが守備的になるため､サイドバックにも攻撃力が要求される｡
アジア杯･決勝では中盤での起用に見事応えた長友だが､守備面に比べ攻撃面ではまだ物足りない部分が多い｡
海外ではゴールに結びつく動きが評価に大きく影響するため､積極的な攻撃参加や質の高いクロスボールをどれだけ見せられるかがレギュラー定着には欠かせないだろう｡

ロベルト･カルロスやファビオ･グロッソ､マクスウェルなど名だたる左サイドバックを多数輩出してきたインテル｡
ビッグクラブだけにサポーターやマスコミの目は厳しいが､"世界一のサイドバック"を目指す長友にとってこれほど成長できる環境はないだろう｡

(2011年2月2日)

その他のSOCCERニュース