西武､成績低迷もホーム観客動員が好調なワケとは!?

シーズン前は優勝候補の一角に挙げられていたが､フタを開ければオリックスと最下位争いを演じている西武｡
期待を裏切られたファンの失望は大きいはずだが､不思議なことに､ホームゲームの平均観客動員数はリーグ3位の2万1367人と好調だ｡

西武ドームは3万3921人収容なので､ホームゲームでは席の6割以上が埋まっている計算になる｡
5月22､23日の巨人2連戦は連敗したものの､それぞれ24523人､27868人と平均を大きく上回る盛況ぶりだった｡

プロ野球が観客の実数発表に切り替えた2005年､西武の平均観客動員数1万6223人でリーグ5位｡
つまりここ数年で､1試合当たり平均約5000人の動員アップに成功していることになる｡
ちなみに2005年以降の西武の成績は､2位→5位→1位→4位→2位→3位→5位｡
かつてのような"黄金時代"が到来しているわけではないにも関わらず､なぜファンは球場に足を運んで声援を送るのだろうか｡
その背景をあるスポーツ紙野球記者がこう解説している｡

｢2006年オフ､ポスティングによる松坂大輔のメジャー移籍で獲得した60億円で､球場を改装し､ファンクラブを充実させたことが大きいですね｣(引用:NEWSポストセブンより)

元々､中島や中村､涌井､菊池といった人気選手を多く抱えていた西武｡
"試合に勝つことが最高のファンサービス"とは前中日監督の落合博満氏の言葉だが､勝てない中でもファンを喜ばせる工夫で観客動員を伸ばしてきたようだ｡

スポーツ紙野球記者はこう続けている｡

｢『来るとなんだか楽しい雰囲気になる』ことの演出が上手くいったのだと思います｡改装以前の西武ドームは､キレイとは言い難かったですが､トイレなどあらゆる所がキレイになりました｡
その他､企画チケットの充実など､ファン向けの企画も奏効しているのではないかと思います｡『埼玉県&西武沿線感謝デー』などでは､通常3000円の内野指定席Bが､該当地域在住の人は1200円で買えますからね｣(同)

野球人気の低迷が叫ばれる昨今､各球団とも観客動員の減少に苦しんでいる｡
ペナントでは調子の出ない西武だが､ファンを喜ばせる様々な企画は他球団のお手本となりそうだ｡

(2012年6月16日)

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