ミラクル・淞南 インフル影響で14人も逆転で8強
立正大淞南(島根)がたった14人で、新型インフルエンザ騒動に打ち勝った。2-2の9回2死走者なしから、小野友輔(3年)の適時二塁打など3連続長打で2点を勝ち越し。

最速145キロ右腕のエース・崎田聖羅(みら、3年)が、東農大二(群馬)に10安打されながら2失点で完投した。

3選手が新型インフルエンザに感染するなど、ベンチ登録メンバー4人を欠く中で逆転劇を披露、春夏通じて甲子園初出場で8強入りを決めた。

夢の舞台を14人で終わらせるわけにはいかなかった。同点の9回2死三塁。小野の打球は、立正大淞南ベンチの思いに応えるように中堅手の頭上を越えた。

登録メンバーの新型インフルエンザ感染というショックを吹き飛ばす逆転劇。

新型インフルエンザの脅威にさらされた3日間だった。17日に伊地智晴久が、18日に初戦の2回戦(15日・対華陵)で一塁手で先発出場した飯島瞬、中尾一洋の3年生3人と練習補助員2人への感染が判明。登録選手の3人は急きょ、自宅に帰された。ナインに忍び寄ったウイルスの影に、ある選手は「朝起きて感染していたらと思うと、寝るのが怖かった」と漏らした。

感染が広がりを見せると、予防のために選手は宿舎の部屋からの外出を自粛。一般宿泊客と接触を避けるため、4階の部屋までエレベーターを使わず階段で行き来した。

練習もほとんどできず、お互いの顔を見る機会もないまま迎えた3回戦。

さらに、この日になって「3番・遊撃手」の山脇直也(3年)が発熱で離脱。

試合前に整列した部員は相手より4人も少ない、14人に減っていた。

動揺はグラウンドにも及んだ。島根大会で出番がなかった背番号14猪股博紀が「9番・三塁」でスタメンに入っていた。

初回に二塁手以外、全員が替わった内野陣の2失策から1点を先行された。人数不足のため攻守交代にも手間取った。

それでも「全員が戻ってくるまで野球が続けたかった」と小野。

0-2から8回に追いつき、9回2死から3長打を連ねて2点を勝ち越し。病床の仲間たちとメールで交わした必勝の誓いを守った。

試合後、2失点完投したエース・崎田は、テレビカメラに向かって「早く治して、すぐ戻ってこいよ」と呼び掛けた。

4人の復帰時期は未定のまま。初出場で8強進出を決め、国体でともに戦うチャンスは手にした。

それでも、ナインの最大の願いは聖地で再会すること。再び18人で甲子園に立つまで、負けられない試合が続く。


(2009年8月20日)
その他のBASEBALLニュース
林昌勇がヤクルト退団! 日本で移籍先探すも右肘痛がネックか…
中日、ポスト高木は井上打撃コーチ! 立浪氏の名前が挙がらないワケは…
2012ワーストナイン発表! 各ポジションの給料泥棒は誰だ!
オリックス、谷繁獲得に虎視眈々! 中日の危機感のなさが命取りになる!?
侍ジャパン29選手発表! メジャー組ゼロで若手の台頭に期待
ジャンル別一覧
SOCCER / FIGHTING / MOTOR / FIGURE / OTHERS / ALL
最新スポーツニュース一覧
サイトのご案内へ
無制限99円 取り放題[TOP]

JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
Blau