牛に願いを Love&Farm
[第9話]
北美別町が恵幌市に吸収合併されることが正式に決定したと新聞で報じられた。恵幌市の市長（白井晃）は人口を都市部に集中させ、酪農よりも生産性の高い農業を行おうとしていると知り、町民たちはショック。学生たちも彼らのことを心配する。だが、高志（玉山鉄二）だけは素知らぬ顔で、彩華（相武紗季）はそんな彼を複雑な気持ちで見つめていた。08/28放送
美帆子（香里奈）は彩華の高志に対する思いに気付き、自分のほうから告白するべきだとアドバイス。一緒にいる時間の長い実習中のほうがチャンスだというのだ。美帆子のその言葉に彩華だけでなく、和美（戸田恵梨香）まで真剣な表情に…。
翌日、加藤（中村獅堂）のもとを訪ねた高志は、牧場や北美別町のことを頼むと告げられ、宿舎に戻ってからもその言葉について考え込んでいた。そうとは知らず、彩華は意を決して彼に告白しようと近付いていく。だが、そこへ町民たちが役場に押し寄せて騒ぎになっていると知らせが飛び込み、高志は寺西（小日向文世）とともに出ていってしまった。
奈津美（中嶋朋子）は合併に賛成か否か町民の意見を問うべく、住民投票をするよう町に進言。これで、反対多数なら、合併を阻止できるに違いないという。やがて、住民投票を行うことが決まり、町民たちは合併反対の声を上げるが、一方で町が財政の危機に瀕していることは確かなのに、反対するばかりでいいのかという意見も出て紛糾。そんな中、統平（小出恵介）は弘志（大杉漣）のような素晴らしい酪農家をなくしてはいけないと熱弁を振るう。翌日、そんな統平に和美はついに思いを告白。だが、統平は「ごめん」とだけ言って、その場を去っていってしまった。
一方、高志は弘志（大杉漣）に牛を品評会に出すことを提案。そうすれば牧場の名前を売ることができると言うのだが、騒動にいらだっていた弘志は聞く耳を持たない。そして、牧場がなくなれば継がなくて済むのだから、良かっただろうという弘志の言葉に高志も怒り、二人は大ゲンカになってしまう。
そして、ついに住民投票の日がやってきた。このまま騒動が続けば、実習を切り上げなければならず、他人事ではない学生たちも投票所へ向かう。そこへ、恵幌市市長が現れ、町民たちの意志を無視した政策を語り始めた。それを聞いていた彩華たちは一人づつ、北美別町や牧場、酪農の存続を熱く訴える。だが、高志だけは何も言わないままだった。
投票所からの帰り道、みんな反対に決まっていると語り合う学生たちに向かって高志は、自分は賛成に入れたと言う。いずれ都会に帰っていく人間が他人事で理屈を言うなというのだ。そんな高志を見つめていた彩華は涙を浮かべながら、彼に平手打ちする。
そんな中、住民投票の結果が下された──。
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第1話
酪農家の息子として育ち、関東農業大学に進学。だが、都会で交際相手にも不自由しない生活をしていくうち、家業は継がないと決意。やがて、バイトしていた代官山のカフェで雇われ店長を任される。研修で故郷に帰り、両親のもとには帰らないと宣言。だが、故郷の人々や大学の仲間たちとの交流を経て、その思いを次第に変えていく。
農水省勤務の父や農学博士の兄を持つエリート。自らも勉強熱心で、研修のリーダー役を務めている。牛や酪農に関する知識はあるものの、いざ実習が始まると、頭で考えていたようには事は進まず、四苦八苦してばかり。それでも、持ち前の情熱で一同を引っ張っていく。
短大から４年制大学に編入。卒業までに恋人を見つけたいばかりに、猶予期間を２年間延ばそうとしただけの軽い気持ちで、酪農には全く興味はなかった。だが、北海道での研修を経て、真剣に酪農に取り組もうと決意。東京にキープしている恋人はいるが、関係性は微妙で、次第に高清水に思いを寄せていく。
ミス農大にも選ばれたことがあるほどの美女。ペットフードの会社を営む親に言われるがままに農大に進学したが、勉強にも何ごとにも無関心。お嬢様育ちのわがままな性格で、当初は仲間たちや研修先の住民たちに疎ましがられる。過保護な親に対して反感を抱いているが、研修期間を経て、親との関係や自分の将来を考え始めるように。
学業優秀。動物好き。教授陣からも厚い信頼を受けている。動物園で飼育係として働こうと思っていたが、自ら牧場を経営しようと思い立つ。その夢に近付くため、研修にも真面目に取り組むが、情熱ばかりが空回りして失敗ばかり。やがて、統平に対して、思いを寄せていくようになる。
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