阪神･鳥谷､メジャー移籍諦め残留か!? 決め手は家族と球団の誠意

今オフの去就が注目されている阪神･鳥谷敬内野手｡
海外FA権を取得しているだけに､メジャー移籍ということも十分に考えられるが､彼の気持ちは早くも残留に傾きつつあるという｡

というのも､鳥谷に対するメジャーの評価は決して高くない｡
それは､同じ"日本人遊撃手"として海を渡った西岡､川崎の境遇を見れば明らかだ｡
甲子園で9年間プレーし､メジャーで主流の天然芝に慣れているというプラス要素もあるが､いざ契約となれば厳しい現実が待ち構えていると野球史研究家･鈴村裕輔氏は指摘する｡

｢長打が期待できず､機動力も平均的｡守備力を買って獲得を目指す球団もあるかもしれないが､西岡､川崎の失敗例もあり､日本の遊撃手の獲得には慎重｡
メジャー契約でも1年100万ドル(約7800万円)程度で､マイナー契約も十分にあり得る｣(日刊ゲンダイより)

鳥谷の今季年俸は推定3億円｡
まだ小さい子供を3人も抱える鳥谷にとって､大減俸を受け入れてのメジャー挑戦はリスクが大きすぎる｡
そのことは自身が一番理解しているようで､ある関係者はこう明かす｡

｢そもそも鳥谷は幼稚園に通う長男ら､小さい子どもを3人抱えている｡周辺には『家族のこともあるから』と漏らしたこともあった｣(同)

揺れる鳥谷の気持ちにトドメを刺したのが､球団の誠意だ｡
球団は生え抜きの人気選手を何とか残留させようと､最大限の条件を用意しているという｡
在阪のある球界関係者はこう明かしている｡

｢阪神は4年総額16億円ともいわれる大型契約を提示する用意もあるそうや｡
金本､城島が今季限りで引退､小林宏､ブラゼルは解雇の方針｡これで約10億円が浮く｡
加えて､チームは5位に低迷｡オフは厳冬更改が予想されている｡この年俸カット分を､鳥谷の『残留資金』に充てることができる｣(同)

今季､まさかの5位に低迷した阪神｡
鳥谷の残留は､再浮上を目指すチームにとってどんな補強よりも意味がある｡

(2012年10月6日)

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