福山雅治が大トリで｢桜坂｣･･･音楽番組でトリを任せられる大物不在が深刻!

2022年大晦日のNHK『第73回紅白歌合戦』の曲順が発表され､福山雅治が大トリで『桜坂』を歌唱することが決定した｡

15回目の出場にして､初めて大トリを託される福山雅治であるが､『桜坂』は2000年にリリースされた楽曲｡シングル累計売上枚数200万枚を突破した､彼にとって大事な宝物だ｡
初の大トリを担うにあたり､最も世間に知られている曲を選んだのかもしれない｡

しかし､22年前にリリースされ､もう何十回も音楽番組で披露してきた楽曲を､今さら『紅白歌合戦』で歌われても､新鮮味はゼロ｡
曲調もしっとりしたバラードなので､フィナーレに向けて盛り上がる雰囲気にはなりにくい｡紅組のトリはMISIAで､3年連続｡構成がワンパターン化している｡

12月23日に放送されたテレビ朝日系『MUSIC STATION ULTRA SUPER LIVE 2022』でも同様の現象が起きている｡この日の大トリは､ゆずだった｡
2012年に発表された『with you』と新曲『ALWAYS』を組み合わせた『ALWAYS with you』を披露したが､ほとんどの視聴者にとって馴染みがない楽曲｡ミックスしたといわれても､原曲を知らないので楽しみようがない｡
6時間の音楽特番の大トリが､特に目立ったヒット曲を最近出していないゆずというのは､寂しい感じが否めない｡

昨今､CD売上枚数の減少などによって､音楽業界全体に元気がなく､大トリを担えるような人気歌手が台頭しにくい状況になっている｡
福山雅治にしてもゆずにしても､ピークは20年近く前｡若者にはもはや昔の人という印象だろう｡これでは話題性に欠けて盛り上がらないのも無理はない｡(船越)